柵原の家
所在地 久米郡美咲町
主要用途 専用住宅
家族構成 祖母+夫婦+子供2人
敷地面積 500.00㎡
建築面積 186.87㎡
延床面積 170.36㎡
構造規模 木造、地上2階
撮 影 岸本泰三建築設計室
かつて鉱山で栄えた柵原町に建つ、ご夫婦と成人された娘さん2人、お祖母さんの5人家族の住宅である。
田を埋めたてて宅地にした敷地で、場所の手がかり(場所の性格)が少ない所であった。この住宅の「地域と のかかわり方」はどうあるべきかを考える事がここでの重要な作業に思われた。それがこの住宅の構成を決定 する要因になっている。
家族団欒の場所(リビング・ダイニング・庭等)が道から直視できるのは計画的ではないと思う。また、の どかな風景の中に無骨な塀は似合わないように思われた。施主のご要望である2つの玄関(客用と家族用)と車 庫をリニアに配置する事で、塀や門扉がなくても全面道路・隣地とのプライバシーを保てる、「緩やかに閉じ た中庭」をご提案した。
断面計画は、柵原町のシンボルである「立坑」が見えることを希望された娘さんの部屋のみが2階にあり、 それに向かって開かれている。他は平屋とし、屋根は緩やかな勾配で心地よい軒の高さを検討した。床は栗の 無垢板の柿渋塗り、壁・天井は石膏の中塗り仕上・手漉き和紙等を基本とした自然素材を選択した。
劇的な空間や贅沢な素材は用いてないが、10年後にここを訪ねるのが楽しみになるようなデザインを目指 した住宅である。
田を埋めたてて宅地にした敷地で、場所の手がかり(場所の性格)が少ない所であった。この住宅の「地域と のかかわり方」はどうあるべきかを考える事がここでの重要な作業に思われた。それがこの住宅の構成を決定 する要因になっている。
家族団欒の場所(リビング・ダイニング・庭等)が道から直視できるのは計画的ではないと思う。また、の どかな風景の中に無骨な塀は似合わないように思われた。施主のご要望である2つの玄関(客用と家族用)と車 庫をリニアに配置する事で、塀や門扉がなくても全面道路・隣地とのプライバシーを保てる、「緩やかに閉じ た中庭」をご提案した。
断面計画は、柵原町のシンボルである「立坑」が見えることを希望された娘さんの部屋のみが2階にあり、 それに向かって開かれている。他は平屋とし、屋根は緩やかな勾配で心地よい軒の高さを検討した。床は栗の 無垢板の柿渋塗り、壁・天井は石膏の中塗り仕上・手漉き和紙等を基本とした自然素材を選択した。
劇的な空間や贅沢な素材は用いてないが、10年後にここを訪ねるのが楽しみになるようなデザインを目指 した住宅である。