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美野の家 改修

 

所在地  勝田郡勝央町
主要用途 専用住宅
面 積  69.20㎡
構造規模 木造、地上2階
撮 影  岸本泰三建築設計室
 岡山県北部に建つ、木造在来工法 2階建ての住宅の改修計画である。築30年余りになり、使い勝手の悪さ、老朽化した水廻りの改善と浄化槽を設けて水洗便所への改修計画である。
 給排水を必要とする部屋は、北面外部に面して配置し、施工上の新設の浄化槽への接続、将来に渡ってのメン テナンスも容易になった。
 計画的には、日本の伝統的家屋に共通する、「建物の中心部の暗さ」を改善することも重要であった。施主 は雨漏りを心配して、トップライトを希望されなかった。この住宅には、 2階に子供たちが独立して、倉庫代 わりになっている空き部屋が幾つかある。屋根からの直接光ではなく、その用途を無くした部屋のペリメータ ーから外光を取り入れる計画を試みた。床の一部にアクリル板(t=13)を嵌め込んだ開口部を設け、屋根にト ップライトを開ける事なく太陽光を取り入れる提案で、施主の了解が得られた。
 当分の間は、70歳を過ぎたご夫婦が 2人で生活される予定である。施主と建物の状況を、真摯に読み取る作 業を大切にした計画である。