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勝間田の家

 

所在地  勝田郡勝央町
主要用途 住宅
敷地面積 1111.58㎡
建築面積 269.81㎡
延床面積 275.71㎡
構造規模 RC造、地上2階
撮  影  藤原次郎
 この住宅は岡山県北部の小さな田舎町に計画された。会社経営に携わる若いご夫婦と娘さんの3人家族の住まいである。施主は「コンクリート打放し」と「階段」の有る住宅を希望された。
 構造の基本はRC造壁式構造で構成されているが、構造的に必要ない壁は将来の改修計画も考慮して、外壁部分も含めて部分的に木造軸組みを採用している。特に住まいはライフスタイルとともに変化していくべきであると考えている。
 この住まいの計画は、敷地環境の問題点を解くことから始まった。敷地の南側正面に町のゴミステーションがある。ゴミ捨てに集まる人、ゴミ収集車の騒音等、全面道路の喧噪を「内部化したテラス」をバッファゾーンとして、その緩和を試みている。南面の壁はそのテラスを包み込みながら、ランダムに張出している。3mのグリッド毎に東西にできる「壁の隙間」と「RC造の格子」が風の道を確保し、リビングやテラスの閉塞感を消している。同時に、外部からのプライバシーもテラスの壁に守られ、適度な解放感と光をもたらしている。
 「内部化したテラス」は、日本民家の「縁側」の延長線上にあるが、そのプライバシーのレベルは数段上がっている。それは、現代社会と個人のプライバシーの関係が反映された結果となった。
 玄関の延長としてのインナーコートには、地元岡山の木彫作家のオブジェを置いた。経営者としてゲストをお招きすることを想定した設えでもあるが、仕事に追われる日常の中でこそ、「一服の清涼剤」になってくれれば良いと願っている。