施主の実家にある、農機具・米の大型冷蔵庫等を収納していた長屋を、絵画制作のアトリエに改修した計画である。きわめて限られた予算の中で、アトリエに必要な最小限の機能を持たせた。床には「構造用合板桧ハイブリッド」を貼り、既存壁の内側には新たに壁を造った。新しい壁は、製作中の作品の着脱が簡単にできる納まりを考えている。扉のなかった開口部には出入口と十分な大きさの掃出し窓を新設した。床下と壁の内側には断熱材を充填している。母屋以上の居住性を確保して、長時間の作業も可能になった。造り付の大きな作業台も設置し、施主の作品制作のための設えとしている。